虚構世界を構築するためにこそ、現実について考えることは大切なのだ。

公開日: : クリエイティブ

【キーワード】言えないこと

創作者は、現実と向き合うからこそ、虚構を積み上げることができるのだということを、改めて感じさせてくれます。

戦争の原因。人はどういう理由で戦争を起こすのですか? 小説作法

戦争の原因。人はどういう理由で戦争を起こすのですか? 小説作法

ライトノベル作法研究所 | ライトノベルの書き方、小説作法の研究をするためのサイトというサイト内の小説創作Q&Aというコンテンツに寄せられた質問と回答です。
あくまでも虚構世界を構築する上でリアリティを持たせるための質問ではあるのですが、思いのほか深く考察している人が何人かいらしたので、引き込まれるように読み込んでしまいました。

精読中、頭の中に浮かんだのはオットー・フォン・ビスマルクの愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。でした。
このような形でざっくりと歴史を俯瞰することで客観的に判断できるようになる部分もあるかと思います。
何よりも、争いが起こる原因に対してなぜ、どうして、を問い続けることに価値があるのでしょうね。
問わなくては争いを収めるための方法も思い浮かびませんから。
虚構世界を構築するための質疑応答なのですから、解決する方法も思い浮かばないことには話になりませんしね(笑)

余談ですが、最後の回答者が銀河英雄伝説を紹介していて、これを読んで参考にするのがいちばんだろう、とワタクシも思いましたww
私は少しだけ歴史を学んだ それで知ったんだが 人類の社会には思想の潮流の2つあるんだ 人の命以上の価値がある説と 命に勝るものはないという説とだ 人は戦いを始める時 前者を口実にし 止める時 後者を理由にする それを何百年何千年と続けてきた(ヤン・ウェンリー )
最後にヤン・ウェンリー氏のこの言葉を紹介して、この記事を締めくくりたいと思います。

田中 芳樹 東京創元社 2007-02-21
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Comment

  1. soup より:

    おはようございます(^^;)

    不敗の魔術師のセリフを持ち出すあたりは流石ですね(^^;)

    ゴールデンバウム朝~ラインハルト朝につづく銀河帝国がドイツ風、自由惑星連合が西側(現在ならEU、著作が発表された当時ならNATOあたりがモデル?)を匂わせる設定である点もヤンの東洋系思想を引き継ぐ(?)視点を際立たせていると思いますが、作中のヤンのセリフで言うなら「永遠ならざる平和のために・・・(今戦う)」と言ったニュアンスのセリフが私のお気に入りです・・・うろ覚えでスンマソン(^^;)・・・ヤンの話を聞いたシェーンコップのセリフだったかも?

    ビスマルクで言えば「ソーセージと法律の作り方を知る人は、もはや安眠することが出来ない」ていうのも彼のユーモアが伺える点で好きですね(^^;)

    創作の森をさまよう作家はおそらくソーセージ職人や法律の立案をする官僚のように「あれこれ考えすぎて悩ましい夜」を過ごすのでしょうね。

    銀英伝が落ちになるのであれば、戦いが終わるときは、「戦いを主導する指導者が軒並み死んだ時」でもあるような気が(爆)

    そういう意味では破滅的な世界戦争が今起きないのは、それを可能にする「戦争指導者の不在」である部分は評価して良いようにも思います。

    ISとかややこしいのはいっぱい出てくるでしょうけど(爆)

    彼らを抑えこむための歴史のヒントを我々は見つけることができるのか?

    私の今の最大の興味はそこにあります(^^;)

    • まいる より:

      >soupさん
      ミラクル・ヤンをご存知とは、soupさんもさすがですね!( ̄ー ̄)ニヤリ
      実際に宇宙規模の戦争が起こるとしたら陣営が二つだけなんて単純なことはあり得ないでしょうけれど、そのあたりの図式を単純化して物語を構築し、わかりやすさを優先することで、読者に考える余地を与えた田中芳樹氏の手腕はいま読んでも見事というほかありません。

      「永遠ならざる平和のために」はおっしゃる通りシェーンコップのセリフです!イゼルローン攻略にローゼンリッターを引っ張り出すためにヤンがシェーンコップを説得(懐柔?)しているくだりですね。

      今回紹介したヤンの台詞でエントリを締めくくったのは、紹介した質問の趣旨が「戦争の理由って何だろう」だったからです。
      戦争の理由と大上段に構えるあまり、創作の森をさまよう羽目になっている見えたので、もっと単純化して、命より大切なものは何か、を考えれば、その大規模版として、戦争の理由も浮かび上がってくるのではないかな、と考えたのです。
      そして物語の終わりには「やっぱり命のほうが大事じゃん!」となれば、その間を埋める手腕は問われますが、物語としてはきれいにまとまるのではないかな、と(笑)

      >銀英伝が落ちになるのであれば、戦いが終わるときは、「戦いを主導する指導者が軒並み死んだ時」でもあるような気が(爆)
      これはまさに至言で、たいていの場合、旗印があるゆえに扇動される人が出てくるのは疑いようのない事実かと思われます。
      旗印を指導者として捉えるならその不在によって現在の戦乱は最小限に抑えられている、ともとれますが、旗印を形や制度と捉えるなら、おっしゃる通りISやあるいは信仰などの価値観の相違による争いは未だに後を絶たないとも言えます。

      >彼らを抑えこむための歴史のヒントを我々は見つけることができるのか?
      >私の今の最大の興味はそこにあります(^^;)
      帝国の功罪シリーズ、興味深く拝読させていただいていますよ!
      主観や感情論を排し、客観的に事実をとらえることで、きっと未来へつながるヒントを得られるとワタクシも確信しております。soupさんの大作はきっとその一助になると思いますし、一人一人がこのような視点に立脚すれば、ものごとをもっと俯瞰的に捉え、それぞれが理性的に生きていくことができるようになるとも信じております。そういう意味ではワタクシは現実に則した楽観主義者なのです(笑)
      お花畑的に争いをなくせると信じる夢想主義者とはちょっと違うんですけどね(^^;

      このような話ができて幸いでした。
      示唆に富んだコメントをありがとうございました<(_ _)>ペコリ

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